黙示録はとても難解な書で、解釈の違いから論争になることもあるため、教会ではあまり語られませんが、世の終わりに必ず起こる事について、イエス様が御使いを通じて使徒ヨハネに示された啓示の書であり(黙示録1:1)、主の再臨が近づいている今、封じてはいけない書(22:10)、旧約時代の預言を網羅する最終的な預言書です。この預言のことばを朗読し、聞いて心に留める人は幸いであり(1:3)、この預言の書のことばに付け加えたり、取り除いたりする人にはペナルティが課されます(22:18~19)。
黙示録には7つの封印、7つのラッパ、7つの鉢という象徴的な方法で、終末の出来事が啓示されています。この3種類の関係をどうとらえるかで、いくつもの異なる解釈がされ、どれが正しいのか混乱してしまいます。
この記事では、「7つの封印」と福音書の終末預言や旧約聖書の預言を合わせて学び、終末時代の全体像を明確にしていきます。
1.封印とイエス様の終末預言
① 封印を解くことのできる方
封印は、重要な巻物の巻き終わりに蝋を垂らし、印を押して固めて封じたもので、その印を持つ人だけが開封して読むことができます。普通は一つの封印で閉じられますが、重要な文書の場合は、複数の証人がそれぞれ異なる印を押して文書を封じます。開封する時には全ての印が揃わなければなりません。7つの封印が押された巻物は7人の証人と7つの印が揃った時に開封し、読むことができます。
使徒ヨハネはパトモス島で、「ここに上れ。この後、必ず起こる事をあなたに示そう」と天から語られ、幻のうちに、天にある一つの開いた門から中に入り、神の御座を見ました(黙示録4:1~2)。そこには、天の御座に着いておられる方が、7つの封印で封じられた巻物を右手に持っておられました(5:1)。
その巻物を開き、7つの封印を解くことのできる方は、「ユダ族から出た獅子、ダビデの根であり、勝利を得た方、ほふられたと見える小羊」です。小羊には7つの角(全能の力を表す)と7つの目(=全世界に遣わされた神の7つの御霊、全知を表す)があります(黙示録5:5~7)。それは、世の初めからおられ、人の子となられた神の子、十字架によって勝利を得られたイエス様です。この方が7人の証人として、7つの封印で閉じられた巻物を開封することができるのです。
② 封印とイエス様の終末預言の関連性
この巻物はイエス様ご自身が書かれ、封印されました。そして贖いを成し遂げられた後で、ご自身が開封し、世の終わりの出来事についてヨハネに啓示されました。その目的は、「小羊の血によって贖われ、神のために王国、祭司とされ、地上を治める人々」に、ヨハネを通して将来起こる事を伝えさせ、世の終わりに備えさせるためです。
イエス様は十字架で死なれる前、世の終わりと再臨の前兆について弟子たちに教えられました。黙示録の啓示は、十字架の出来事から約60年後、最後まで生き残っていたヨハネにパトモス島で与えられたものです。ですから黙示録に記された内容や出来事の順序などは、福音書のイエス様の終末預言(世の終わりの前兆と再臨までの出来事)と矛盾せず、さらに具体的に詳しく説明していると考えられます。
③ イエス様の教えから、終末時代の全体的流れをおさえる
イエス様が弟子たちに教えられた、世の終わりの前兆と主が来られるまでの出来事は、
・イエスを名乗る偽キリストが大勢現れ、多くの人を惑わす
・戦争や暴動、戦争のうわさを聞く。民族同士、国同士が敵対する
・方々に地震、疫病、飢饉が起こり、天からの凄まじい前兆が現れる
そして艱難時代後半には、
荒らす憎むべき者が現れる ⇒ 人類史上かつてない程の迫害・惑わし・苦難の時となる ⇒ 天の万象が揺り動かされる ⇒ 主が空中に現れ、御使いが聖徒たちを集める
その後、大地震が起こり、主の恐ろしい大いなる日が来て、神の御怒りが地上に注がれます。
2.黙示録を理解するための鍵
① 黙示録の書き方の特徴(再記述)を考慮する
黙示録は同じ出来事について、何度も繰り返し語っています。「7つの封印」では、神の国到来に至るまでの終末時代の全体像と概略を、ハイライト的、目次的に啓示し、「7つのラッパ」「7つの鉢」の中で個々の出来事をもっと詳しく、違う角度から2回、3回と説明しています。
これは聖書の特徴的な書き方です。
・イエス様の終末預言では、主が来られるまでの全体の流れを語った後、艱難時代後半の出来事(荒らす憎むべき者の登場~)についてさらに詳しく解説されました。
・ダニエル書で御使いがダニエルに未来の出来事を教えた時も、初めに全体像が語られ、ある部分については何度か繰り返して詳細に説明するという方法を取っています。
・創世記の人の創造についても、初めは7日間の天地創造の6日目の出来事として書かれ、2度目には人の創造に関することだけを詳細に記しています。
ですから黙示録を読む時、鍵となる出来事が2度目、3度目に出て来る箇所をおさえると、理解の助けになると思います。たとえば「荒らす憎むべき者(獣)」「天の万象が揺り動かされる」「大地震が起こる」「人の子が雲に乗って来る」などの鍵となる出来事を目印にすると、終末の流れの中のどこを表しているかが理解しやすくなります。また、同じ出来事の再記述を調べることで、一つ一つの事象についての理解が深まります。そして、重複している出来事を別々の出来事ととらえて混乱することを防げます。たとえば、大地震について何度か書かれていますが、別々の地震ではなく、一つの地震と考えるとすっきりと理解することができます。
また、世の終わりの前兆は、神の国を生み出すまでの産みの苦しみであり、陣痛のように初めは弱く、痛みと痛みの間の間隔が開いていますが、世の終わりに近づくにつれ、短期間に多くの出来事が次々と起こるようになります。ですから啓示の内容も、終わりに近づくにつれ、長く、詳細になっていきます。
② 新約聖書・旧約聖書全体の教えと照らし合わせる
大地震について、大バビロンや荒らす憎むべき者の裁きについて、メシア到来と聖徒たちの救出、世の終わりの戦いについて、すでに旧約聖書で預言され、イザヤ書、エゼキエル書、ゼカリヤ書、ヨエル書、マラキ書、ゼパニヤ書などに何度も繰り返し教えられています。
詩編にも終末の預言が書かれており、単なる詩的表現、比喩的表現ととらえると、重要な啓示を見落とすかもしれません。
黙示録を単独で理解しようとするのではなく、旧約預言以外にも、イエス様の終末預言やたとえ話、パウロがコリント人やテサロニケ人への手紙で具体的に教えている内容と合わせて理解します。聖書に書かれていない出来事を読み込んだり、旧約預言と異なる解釈をするのは的外れです。
黙示録を理解するためには、聖書全体の総合的理解が必要になります。
3.7つの封印から終末時代の全体像を読み解く
それでは、封印1~6とマタイ24章でイエス様が語られた「世の終わりの前兆と再臨」とを比較し、聖書の再記述の手法を考慮しながら、終わりの時代の全体像を読み解いていきましょう。
黙示録6章と7章で、封印の1から6までが解かれ、終末時代の出来事が進んでいきます。
封印の1から6は、世の終わりの前兆と神の国到来に至るまでの全体像を示す目次のようなものと言えます。封印1~4は世の終わりの前兆、封印5は復活、封印6はこの世が裁かれて神の国が始まることを示しています。封印7が開かれると巻物が開封され(8章以降)、終末時代の出来事の詳細説明が始まります。
① 封印1~4・世の終わりの前兆
封印1 白い馬に弓を持ち、冠を与えられた者が乗っている。勝利の上に勝利を得るために出て行く。(マタイ24:5 イエスを名乗る偽キリストが大勢現れ、多くの人を惑わす)
封印2 赤い馬に大きな剣を持つ者が乗っている。地上から平和を奪い取ることを許され、人々が互いに殺し合うようになる。(マタイ24:6~7 戦争や戦争のうわさを聞く。民族同士、国同士が敵対する)
封印3 黒い馬に秤を持つ者が乗っている。小麦大麦が値上がりする。オリーブ油とぶどう酒に害を与えてはいけないとの声が聞こえる。(マタイ24:7 方々にききんと地震が起こる)
封印4 青ざめた馬に死が乗り、ハデスがつき従っている。地上の四分の一を剣、飢饉、死病、地の獣によって殺す権威が与えられた。
・エゼキエル14:12~23で、イスラエルが不信に不信を重ねて神に罪を犯し続けた時、神は「疫病、剣、飢饉、悪い獣の4種類のものによって民を断ち滅ぼし、地を荒れ果てさせる」と言われました。それは、「彼らが二度と神から迷い出ず、背きの罪で自分自身を汚さないためであり、彼らがわたしの民となり、わたしも彼らの神となるためである」と書かれています(14:11)。
人々を悔い改めさせ、真の神に立ち帰らせるためにこれらの災いが許されるのです。
・マタイの福音書では、迫害(24:9)、つまずきと裏切り(24:10)、偽預言者による惑わし(24:11))、不法(24:12)と続きます。荒らす憎むべき者(24:15)が現れてからは、人類史上かつてなかったほどの苦難の時となり(24:15~22)、信者に対する激しい迫害、偽キリストと偽預言者による惑わしが増加し(24:23~26)ます。クリスチャンも大艱難の中で信仰が試され、振るわれ、永遠の神の国にふさわしい者へと整えられていきます。
・戦争、自然災害、飢饉、疫病、すべての状態がますます悪化、激化し、地上の人口の四分の一が死滅します。人々が悔い改めて神に立ち帰り、主が再臨される時まで、大艱難によって地上の人口が減少すると思われます。
② 封印5と黙示録15章・白い衣を着た人々
封印5 神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが、祭壇の下でさばきと復讐を求めて叫ぶ。もう少し休んでいるように言い渡され、白い衣が与えられる。
・白い衣は、いのちの書に名前のある、勝利を得る者に着せられる衣で(3:5)、それを着るなら、裸の恥を表すことがありません(3:18)。これは義人の復活を表していると考えられます。
・福音書の預言では、復活が起こり、選びの民が集められるのは、天の万象が揺り動かされ、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来られた時です。
マタイ24:29~31
だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。 そのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、 天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。
・信者の救出は穀物の収穫にたとえられていました。「麦と毒麦のたとえ」では、毒麦(不信者)は抜き集められて焼かれ、麦(信者)は収穫されて倉に納められます(マタイ13:24~43)。
・黙示録14章では、白い雲に乗った人の子のような方が地の穀物を刈り取り、御使いが地のぶどうの房を駆り集めて神の激しい怒りの酒ぶねに投げ入れて踏みます(14:14~20)。穀物は信者の救出を表し、ぶどう踏みは悪人の滅びを表しています。(参照:再臨についてのたとえ話③「麦と毒麦」「地の刈り取りと怒りのぶどう踏み」)
・聖徒たちは、地上に裁きが下される前に、御使いによって空中に引き上げられ、主のもとに集められます。エリコが滅ぼされる時、ラハブ一族が2人の斥候に連れ出されて町の外で守らたように、また、ソドムとゴモラの町が滅ぼされる間、ロトと娘達が町から連れ出されて守られたように、携挙された人々は空中(天)に避難し、守られると考えられます。
・黙示録15章は、封印5で白い衣を与えられた人々についての記述です。
獣と、その像と、その名を示す数字とに打ち勝った人々が、神の竪琴を手にして、ガラスの海のほとりに立ち、「神のしもべモーセの歌と子羊の歌」を歌って、主をほめたたえています(15:2~4)。ヨハネが天にある御座の幻を見た時、「御座の前は水晶に似たガラスの海のようだった」と書いています(4:6)。主の御座は天のエルサレムにあるので、この人々がガラスの海のほとりに立っているのは、携挙されて天のエルサレムにいることを示しています。
・15章では、この後、7つの災害を携えた7人の御使いが、天にある「あかしの幕屋の聖所」から出て来て、神の御怒りの満ちた7つの金の鉢(神の激しい怒りの鉢)を地にぶちまけます。その災害が終わるまでは、だれも聖所に入ることができません。選びの民が空中に引き上げられると、地上の獣の国に裁きが下されます。
・ノアの時代にノアとその家族が箱舟に入ると、主がその扉を閉められました。40日40夜大雨が降り続き、地上に住むすべての生き物が滅ぼされる間、ノアたちは箱舟の中で守られました。携挙された人々は御使いによって「天にある新しいエルサレム」に運ばれて守られ、地上では罪人たちに神の御怒りが降り注ぎます。
③ 封印6の1 大地震と御怒りの大いなる日
封印6 大地震が起こる。太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになり、天の星が地上に落ち、天は巻物が巻かれるように消えてなくなり、すべての山や島が移される。
地上の王、高官、千人隊長、金持ち、勇者、あらゆる奴隷と自由人が、ほら穴と山の岩間に隠れ、山や岩に向かって「私たちの上に倒れかかって、御座にある方の御顔と小羊の怒りとから、私たちをかくまってくれ。御怒りの大いなる日が来たのだ。だれがそれに耐えられよう」と言う(6:15~17)。
黙示録には大地震の記述が数回あります。第六の封印の大地震、第六のラッパの大地震、第7の鉢の大地震は、同じものを指していると思われます。
・第六の封印では、大地震が起こり、天は巻物が巻かれるように消え去ります。
・第六のラッパでは、二人の証人が生き返って雲に乗って天に挙げられ、大地震が起こります。
・第七の鉢では、大地震が起こった後、主が反キリスト軍と戦われます。それは御怒りの大いなる日です。
ここから判る順番は、二人の証人の携挙 ⇒ 大地震 ⇒ 御怒りの大いなる日が来て天が消え去る
・イザヤ34:1~8には、主の復讐の日に天が消え去ることが記されています。
主はすべての国に向かって怒り、すべての軍勢に向かって憤り、彼らを聖絶し、彼らが虐殺されるままにされます(34:2)。天の万象は朽ち果て、天は巻物のように巻かれ、その万象が枯れ落ちます(34:4)。それは主の復讐の日であり、シオンの訴えのために仇を返す年です(34:8)。
・イエス様が雲に乗って現れるのは反キリスト軍を滅ぼす時で、その時、現在の天地も滅び去ります。携挙の前には天の万象が揺り動かされますが(マタイ24:29)、選びの民が引き上げられ、神の御怒りが地上に注がれた後には、この時代が過ぎ去り、この天地が滅び去ります(24:34~35)。
マタイ24:34~35
まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。この天地は滅び去ります。しかし、わたしのことばは決して滅びることがありません。
総合的に考えると、世の終わりの出来事の順番は次のようになります。
天の万象が揺り動かされる ⇒ イエス様が雲に乗って空中に現れる ⇒ 聖徒たちが集められる(携挙) ⇒ 大地震 ⇒ 御怒りの大いなる日が来て反キリスト軍が滅ぼされる。天の万象が朽ち果て、天地が滅び去る。
④ 封印6の2 新しいエルサレムでの礼拝風景
封印6の続きとして、黙示録7章には、贖われた民が聖所で礼拝している光景が描かれています。これは天の御国が地上に到来し、新しい天と新しい地に変わり、復活した人々が新しいエルサレムで礼拝していることを表していると考えられます。
7:9~17
7:9 その後、私は見た。見よ。あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、だれにも数えきれぬほどの大ぜいの群衆が、白い衣を着、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立っていた。
7:10 彼らは、大声で叫んで言った。「救いは、御座にある私たちの神にあり、小羊にある。」
7:11 御使いたちはみな、御座と長老たちと四つの生き物との回りに立っていたが、彼らも御座の前にひれ伏し、神を拝して、
7:12 言った。「アーメン。賛美と栄光と知恵と感謝と誉れと力と勢いが、永遠に私たちの神にあるように。アーメン。」
7:13 長老のひとりが私に話しかけて、「白い衣を着ているこの人たちは、いったいだれですか。どこから来たのですか」と言った。
7:14 そこで、私は、「主よ。あなたこそ、ご存じです」と言った。すると、彼は私にこう言った。「彼らは、大きな患難から抜け出て来た者たちで、その衣を小羊の血で洗って、白くしたのです。
7:15 だから彼らは神の御座の前にいて、聖所で昼も夜も、神に仕えているのです。そして、御座に着いておられる方も、彼らの上に幕屋を張られるのです。
7:16 彼らはもはや、飢えることもなく、渇くこともなく、太陽もどんな炎熱も彼らを打つことはありません。
7:17 なぜなら、御座の正面におられる小羊が、彼らの牧者となり、いのちの水の泉に導いてくださるからです。また、神は彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださるのです。」
贖われたイスラエル12部族の14万4千人(7:4~8)と、あらゆる国民、部族、民族から贖われた数えきれないほど大勢の群衆(7:9)が、御座と子羊の前に立っています。
・白い衣を着ている人々は、小羊の血で洗われ大きな患難から抜け出て来た(7:14)とあるので、復活、栄化された人々です。
・しゅろの枝を持っているのは、エルサレムでメシアをお迎えしていることを示しています。
イエス様がロバの子に乗ってエルサレムに入場された時、民衆はしゅろの枝を振りながら、「祝福あれ、主のみ名によって来られる方に。ホサナ!」とお迎えしました。仮庵の祭り(メシア王国を象徴する祭り)でもこのように行います。
・この人々は神の御座の前にいて、聖所で昼も夜も神に仕えています。そして御座におられる方が彼らの上に幕屋を張られ(7:15)、御座の正面におられる小羊が牧者となり、いのちの水の泉に導き、目の涙をぬぐい取ってくださいます(7:17)。
黙示録21章、22章は、新しいエルサレムについて記しています。
・以前の天と地は過ぎ去り、海もなく、新しい天と新しい地に変わり(21:1)、新しいエルサレムが天から下って来ます(21:2)。
・神の幕屋が人とともにあり、神は彼らとともに住み、彼らはその民となります。神ご自身が彼らとともにおられ、彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださいます(21:3~4)。
・神と小羊の御座が都の中にあり、しもべたちは神に仕え、神の御顔を仰ぎ見ます(22:3~4)。
・いのちの水の川があり(22:1)、渇く者にはいのちの水の泉から値なしに飲ませて下さいます(21:6)。
7章、21章22章のどちらにも、神の幕屋があり、小羊が人々とともにおられて目の涙をぬぐい取ってくださり、人々はいのちの水の泉から飲むことができます。つまり、7章は21章22章と同じ内容を表し、神と民がともに住むという神の最終計画が実現していることがわかります。ですから7章(封印6)は、イエス様が地上に再臨され、神の国が始まり、復活した義人たちが天から下って来た新しいエルサレムで礼拝している風景を描いているのです。
まとめ
黙示録の封印1~6は、映画の予告編のように、終末時代から神の国実現までの全体についてハイライトを見せてくれています。
封印の1~4はイエス様が弟子たちに語られた世の終わりの前兆にあたり、封印4はそれらが特に悪化していく艱難時代後半にあたります。封印5は義人の復活、封印6は不信者が裁かれ、聖徒たちが新しいエルサレムを相続することが示されています。
そして封印7が解かれると、巻物が開かれて本編が始まり、終わりの日の出来事と神の御計画の完成について、さらに具体的に啓示が展開されていきます。
6つの封印に示されている終末時代の流れを頭に入れて、7つのラッパや7つの鉢がどこに当てはまるかを考えながら読んでいくと、黙示録が理解しやすくなります。
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